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UNIT

Emiko Mizoguchi Group 2016〜

2012年12月に集結した溝口恵美子GROUPは、溝口の闘病により活動休止を余儀なくされる。 しかし、その約2年後溝口が緩やかに復帰し、徐々に活動を再開。 ラリーの帰米のため、数回の来日公演も行うが、その後ドラマーは変化しながら、2016年7月7日、東京の復帰ライブでの初共演を機に、ドラム橋本学が加わり、現在の溝口恵美子GROUPとして、また新たなサウンドが構築されていく。
ピアノの田中信正は横浜在住、ベースの萬恭隆は大阪、ドラムの橋本学は、現在長野、溝口は兵庫、とゆう距離を乗り越えながらも、この4人での音を探し求め、2年半の活動を経て、2019年7月、念願の溝口恵美子GROUPセカンドアルバムーVESPERTIDーを、スタジオレコーディングにて録音。 同年11月20日、正式発売。
レパートリーは、溝口のオリジナルを中心に、ジャズスタンダードやPOPS、またそれらの溝口のオリジナルアレンジに、メンバーのオリジナルやアレンジも加わっている。そのレパートリーは単に多彩にととまらず、オリジナリティに溢れ、枠組みに収まらない。
このバンドの本領は、メンバーの強い個性と、極めて高い即興力で、どこまでも自由に展開されてゆくライブにあるが、そのスピードある臨場感、繊細かつ深いぬくもりは、聴く人の心とインスピレーションを解放してくれる。
その様を、ライター、構成作家の菅野聖は、こう語る。

「ひと聴き惚れしてしまうとは。 エッジの効いたヴォイスで器楽的なパフォーマンスを繰り広げたかと思いきや、 孤独の闇に溺れている人の背中をそっと撫でるような歌を唄う プレイヤー陣も自由を軸に単なるセッションでは描けないサウンドを創り上げ、アンサンブルで会場の空気を揺らしていた。 虜になる理由は揃っていたのだ。」

田中 信正(たなか のぶまさ)ピアノ
4歳より電子オルガンをはじ、16歳でクラシックピアノに転向。国立音楽大学作曲学科中退。1993年横濱ジャズプロムナード第一回コンペティションで、グランプリ及び個人賞ベストプレイヤー賞受賞。共演者と創り上げる自由で即興性に富んだ演奏活動は、JAZZのフォーマットばかりでなく多岐に渡る。2014年からは超弩級ユニット「田中信正トリオ作戦失敗(落合康介、橋本学)」を始動、好評を博している。2015年11月、「田中信正トリオ」によるCD 「作戦失敗」、2018年10月「キティ組曲」をリリース。

萬 恭隆(よろず やすたか)ベース
大阪音楽大学短期大学部ジャズ科卒。ジャズを木村知之氏、クラシックを坂倉健氏に師事する。ブルースマンの父の影響を受け少年時代からギターを演奏し、ブルース、ロック、ファンク等のバンドで活動する。のちにジャズに傾倒し、アコースティック・ベースに転向する。大阪音楽大学在学中からジャズシーンでの演奏活動を始め、全国のミュージシャンと共演を重ねる。現在はジャズの枠にとどまらず様々なクリエイティブなシーンで活動中。

橋本 学(はしもと まなぶ)ドラムス、パーカッション
大学入学後モダン・ジャズ研究会にてジャズ・フュージョン活動を開始、卒業後プロ活動へ。2005年より橋本学”△0”trio(伊藤志宏、織原良次)を主宰、作・編曲を手がける。2010年台湾・台中Jazz Festivalにて公演。2014年11月スイスにて4本の公演に参加。2015年2月ミュージカルへの楽曲提供。2016年、中部甲信地方発信の活動を開始。以後、関東・関西・東北・東海などで地域から発信する音楽家との交流が増える。2017年アヴァンギャルド・トラディショナル・コンテンポラリーな各種ジャズからプログレ・古楽などで活動中。

Emiko Mizoguchi Group

それぞれに活動を共にしてきたこの4人が2012、12月に集結。
溝口の闘病とラリーの帰米のために、実に2公演しか行えなかったが、セッションライブを敢行。 そのライブ録音を、ドキュメントとしてライブアルバムーCOME and GOーに収録。 このアルバムを制作するにあたり、「溝口恵美子GROUP」と表記。 これは、このアルバムが、溝口が今後その時々のメンバーで構成されるGROUPでのサウンド創りの活動のはじまりの一枚になる、 とゆう願いを込めて表記された。 なので、現在、完全固定のユニットではなく、今後、メンバーや構成も流動的に柔軟に展開してゆく可能性もあるが、 この4人ならではのサウンド感はすでにセッションの枠にはなく、 溝口の病気の克服や、ラリーの来日を待ち、再演を熱望するファンも多く、その日をココロ待ちにしている今日である。 レパートリーは、英詞の、スタンダード、POPSを中心としており、アレンジやアイディアは、大半、溝口のアレンジとアイディアによるが、 ベースの萬、ピアノの田中のアレンジも数曲加わっている。
そのサウンドは、COOL, NATURAL, SILENT, DEEP, FREE, ENERGY。

田中信正(ピアノ)
横浜出身、1993年横浜ジャズプロムナード第一回コンペティションにてグランプリ、ベストプレーヤー賞を受賞、森山威雄、井上淑彦ら、数多くのバンドにレギュラー参加しているほか、自己のユニットKARTELLや、またSOLOでの活動を展開。即興性に富んだ唯一無二の演奏として評価が高い。 溝口とDUOユニットeminobを中心に共演を続けている。

萬 恭隆(ベース)
京都出身。大阪音大ジャズ科卒。幼少よりギターを演奏、のちにジャズに傾倒しベースに転向。関西を拠点に、国内外の数多くのミュージシャンと共演を重ねながら、ジャズのみならず多彩な活動を展開している。 溝口とは近年様々なバンドスタイルで共演。また、彼の発案によりDUOでの活動もし、今回のアルバムでは溝口のよき理解者としてアルバム制作に深く関わっている。

ラリー・マーシャル(ドラムス)
フィラデルフィア出身。幼少期よりドラムをはじめ、ウエストチェスター大学在学中にプロデビュー。ケビン・マホガニー、オテロ・モリノー、ランディ・ブレッカー等と演奏を重ね、パット・マルティーノ、リッチー・コール、フレディ・ハバード等ともに共演し名演を残す。 その後フロリダに移り教鞭をとった後、日本に移住。2012年4月まで日本のミュージシャンらと多数ライブ、またレコーディングを行う。 溝口ともに数多く共演。お互いに音楽的に非常に深い繋がりをもつ。

2012年7月 アルバム「COME AND GO LIVE」を発売

eminob

横浜在住のピアニスト田中信正と、関西を拠点に全国で演奏するシンガー溝口恵美子が、2006年2月、古河、横浜のジャズクラブでのセッションをきっかけに出会う。 2008年、お互いの望みにより、再演。
それを機に、溝口のオリジナル曲や田中のアレンジによるレパートリーを演奏するDUOとして始動。都内近郊や、関西圏等でライブを重ねる。 2009年 春、「さくら横丁」と題したツアーを敢行。
着物を着崩したルックスと共に、スタンダードから、オリジナル、童謡、ポップスまで、ジャンルの垣根を越えて、二人独自の音楽を展開。 同年、秋にも ミニツアーを行い、二人のスタイルを創造してゆく。 風が吹き抜けるような爽やかな景色が浮かんだと思えば、妖艶でめくるめく世界が広がる、
その音楽は、まるでおもちゃ箱をひっくり返したように即興的で自由奔放。
エキセントリック、かつポップな色彩に富み、時に前衛的な中にも、ぬくもりや温度のある、そのオトの泡たちは、聴き手を、深くゆさぶり、また、優しく語りかけ、そして、微笑ませてしまう。